スカパー!公認番組ガイド誌『月刊スカパー!』(ぴあ発行)のスポーツ(バトル)では、サムライTVにて解説を務める鈴木健.txt氏が毎月旬なゲスト選手を招き、インタビュー形式で連載中の「鈴木健.txt/場外乱闘」が掲載されています。現在発売中の2017年6月号には、第43回ゲストとしてみちのくプロレス・ザ・グレート・サスケ選手が登場。誌面では惜しくも載せられなかった部分を含めて大公開!!
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※鈴木健.txt氏 twitter:@yaroutxt facebook:facebook.com/Kensuzukitxt
50年後、日本のプロレス界は
サークルだらけになります
“マスター”ザ・グレート・サスケ(みちのくプロレス/ムーの太陽)
©みちのくプロレス/FIGHTING TV サムライ/カメラマン:中原義史
3年前に地球とぶつかる彗星を
食い止める。名称は「君の名は」
ーこのインタビュー記事は『月刊スカパー!』という一般層の皆様も見る雑誌に掲載されますので、6・18後楽園ホール「ムーの太陽祭」に関することだけでなく、プロレス界隈では知られている「ムーの太陽」がどういったシロモノなのかも改めてお話いただけたらと思います。
サスケ わかりました! むしろそこだけでもいいかなって。
ー結成が2014年1月ですから、3年以上も活動を続けてきたことになります。
サスケ でも、結成した時点で永遠のものだと思っていましたから。文字通り太陽。太陽が消えてなくなることはあり得ないっしょ。
ー一応、太陽さんにも約50億年という寿命があるそうですが。
サスケ とは言いますけど、ほとんど不滅ってことじゃないですか。もともとこれは、我々が自らの意思に基づいて継続しているのではなく、わたくしマスター、バラモン兄弟という有能な使徒、さらには多くの信者の皆さん全員にとっての自然現象なんです。
ー自然現象…。
サスケ 神様の思し召しといったらよろしいでしょうか。わたくしマスターは、絶対的な神の代弁者でしかありません。ですので、ムーの太陽という集合体は神様に守られた存在であると。
ーその神様のお名前は?
サスケ 神は神であってそれ以外の何ものでもございません。もちろん唯一の存在。
ーその神様が存在したにもかかわらず3年前より前には、ムーの太陽はなかったことになりますよね。むしろマスターとバラモン兄弟は「宇宙大戦争」で激しい戦いを何年にも渡り繰り広げ、罵倒し合っていました。ざっくり言うと、とても仲が悪かった。
サスケ 2013年12月の宇宙大戦争を思い起こしてください。あの戦いを終えた時に、わたくしは地球の危機を感じました。それとまったく同時に兄弟も同じことを感じていたのです。
ーそれはたまたまですかね。
サスケ そこが神様のいたずらと申しますか。もう争うのではなく地球を守るためにあなたたちは組みなさいと、そのタイミングで導いてくれたのだと思います。
ーまあ、確かにザ・グレート・サスケとバラモン兄弟が敵対する宇宙大戦争もマンネリ化してきたところでしたので、いいタイミングではありました。
サスケ (スルーして)地球の危機以上に優先されるべきことなんてないですから。長きに渡りそこに気づかず戦い続けてきた我々にひと声かけてくれた神に感謝しなければなりません。
ーそこなんですが、マスターは常々「ムーの太陽は宗教ではなくサークル活動」と説明していますよね。信者とか使徒とか、そういった呼び方をするから誤解されるのではないでしょうか。
サスケ そこはとらえ方次第ですよ。そもそもわたくしは説法も説教もしていないし、信仰を押しつけてもいないし、それを求めてもいない。もっと気軽に接することができるという意味でサークルなわけです。
ー信者になるよう押しつけてはいないと。でも、ムーの太陽を信じないと?
サスケ うん、地獄に落ちるね(にっこり)。
ーそれが押しつけなのでは?
サスケ いや、違いますね。それも自然現象のようなものですから。そこはわたくしが押しつけるのではなく、それぞれの自己判断、ね。
ーいやー、誰だって地獄に落ちたくはないから信じざるを得なくなるじゃないですか。
サスケ いやいや、そんなことはございません。それは一人ひとりがどう信念を持つかですから。その自分自身の考えによって信者になった皆様が団体行動をとるという意味でのサークル活動。プロレスラーの信者は、このプロレス業界でサークル活動をおこなっていくと。
ープロレス界では通常、団体行動をとる場合“ユニット”という言い方をします。
サスケ 新しいものをクリエイトしていく上では別の言い方がいいじゃないですか。これはわたくしにとってのライフワークでもあるんですが、24年前に日本で初めて地方発信のローカルプロレス団体を創りあげました。
ーそれがみちのくプロレスです。
サスケ 当初はほとんどの人が首を傾げていました。「サスケはいったい何を考えているんだ?」とね。
ーもっと厳しいことを言われていましたよ。「どうせ東北の田舎で野垂れ死にするんだろう」とか「地元に帰って人気をとって政治家にでもなるつもりか」とか。
サスケ しかし、わたくしはその時点で50年先を見据えていたのです。
ー「みちプロ50カ年計画」として高らかにブチあげていました。西暦3047年まで世の中で起こることがすでに見えているマスターなら、わずか50年など造作もないことだったでしょう。
サスケ その約半分の時間で、今や日本のほぼ全都道府県にローカルプロレス団体が存在するようになったじゃないですか。わたくしは新しいものをクリエイトするべく、常に50年先を見据えてやっています。ですので、ムーの太陽もすでに50年先を見ています。
ー2067年のプロレス界ってどうなっているんですか。
サスケ プロレス界はサークルだらけ。団体ではなくサークルという形ですね。今の時点でいくつか、宗教という形でやっているプロレスラーの方がいらっしゃいますよね?
ーああ、志田光選手の尻神教とか、松本都選手の崖のふち教とかあります(現在はラッパーに転身)。
サスケ あれはわたくしに言わせるとサークル活動です、本人たちが気づいていないだけで。だからね、その兆しはすでに出ているんですよ。そしてムーの太陽がその先鞭になったと。またしてもわたくしは、多大なる影響を及ぼしてしまいました、ウフフフ。
ー嬉しそうですね、影響を及ぼすのが。
サスケ いやいや、そんなことないですよー。あとは最近、覆面議員が増えてきているじゃないですか。それもちょっと影響を及ぼしちゃったかなあって。
ー大分のローカルプロレス団体・FTOのスカルリーパー・エイジ選手が市議会議員に当選したもののマスク着用は認められませんでした。マスターが岩手県議会議員を務めた時は認められましたが。
サスケ 認められたかどうかはともかく、ここで重要なのは「サスケの前に道はなし。サスケの歩いた後が道になる」ということですよ。わたくしが先鞭をつけることによって、その道を歩む人があとから続いてくるのだと。
ーマスターのあとに和泉市議員になったスペル・デルフィン選手も、その道をあとから歩んでいるにすぎないということですか。
サスケ あんなのはどうでもいいんだけどね。
ーそのひとことで終わり!
サスケ スカルリーパー・エイジさんには頑張ってほしいですね。他人とは思えない。
ー話をもとに戻しますと、地球を危機から救うための活動をしているとのことですが、その危機は今現在も続いているんですか。
サスケ うーん…今だから言えるんですけど、要は彗星が地球に激突しそうだったんですよ。
ーええっ!? いつの間に?
サスケ だから3年前。でも、それに関してはその年の瀬に我々で食い止めましたので、そこは安心してください。
ー食い止めたって、そんな簡単にできるものなんですか。
サスケ ウフフフ…(ハッキリとは答えない)。
ーちなみにその彗星の名は?
サスケ 「君の名は」。
ー君の名はって、映画の名前と一緒じゃないですか。
サスケ だから言っているじゃないですか、わたくしは時代の先をいく人間ですから。
ーそうなんですか…ということは、危機は回避されて平和なんですね。
サスケ うん、平和なんでわたくしは最近、サバゲーをやっているんですよ。
ーああ、なんかハマっているみたいですね。
サスケ 宇宙を守ったんで、今度は地球内を守ろうと思って。
ーどのあたりが地球の中で危機なんでしょうか。
サスケ うん、近いところでは北●鮮だね。
ーその話をこのご時世でするつもりですか。
サスケ うーん…まあ、いろいろありますよ。あ、それとサバゲーは別だから。サバゲーはね、地球環境を守っているんです。樹木や緑を大切にしようとか、ゴミのポイ捨てはやめて山をきれいにしようとか、そういうのがテーマですから。やはり自然を知るには自然とふれあわなければならない。その方法論としてわたくしのようにサバゲーをやる人もいれば、登山やロッククライミングやゴルフをする人もいると。すべては自然保護なんです。
ーそういった地球のための活動とプロレスラーとしての活動、さらには文化人としての活動と忙しいですね。
サスケ 暇ですよ。
ーまったくそうは見えないですよ。マスターが暇でいいんですか。
サスケ ねえ。
ムーの太陽祭ではわたくしから
重大なメッセージがあるでしょう
ーそれではせっかくなんでプロレスに関する話をお願いしたいのですが、6月の「ムーの太陽祭」はどんなものにするつもりでいますか。
サスケ 最近、プロレスラーの信者の集まりが悪い。
ーああ、もともと他団体に所属している選手やフリーの方々が多いので、なかなかスケジュールが合わせづらいんでしょうね。
サスケ ですので、また皆さんを集めてムーの太陽ここにあり!というところをお見せしたい。
ー……それだけですか。
サスケ プロレス界に向けてワーッ!とアピールする場です。
ー改めてアピールしなくても十分、浸透しているじゃないですか。
サスケ 確かに、今こうして話している間にも世の中で信者の皆さんは着実に増えています。ただ、皮膚感覚でわかるんですよ。なんていうのかなあ、各会場における信者のお客様の熱っていうのかな、その度合いがちょっと冷めてきているかなと。一例をあげると、なかなかわたくしとハグしてくれないんですよ。
ー昨年までは入場時にミラクルイニシエーションキャンディーをまいていたのを、今年からハグに変えましたよね。各会場限定1名で。それさえも拒絶されるんですか。
サスケ 拒絶というか、照れてしまうんでしょうね。ハグしたい人!って呼びかけるんですが、なかなか手をあげてくれない。
ー他のお客さんも見ている前で手をあげるのって、けっこうハードルが高くないですか。
サスケ でも、信者なんだからさ。そこは遠慮なんてすることはないし、またしちゃいけない。ハグをかわすことによってすべての悩み事を聞いてあげますし、解決もいたします。疲れは解消して癒やされますよ。
ーなんだかハグに応じない信者の皆さんや、集まりが悪くてたるんでいるプロレスラー信者の方々に対する愚痴になってきたような。
サスケ そんなことはないよ。ですから、悩みや疲れを癒やすべくみちのくプロレスの会場に来ていただいて、わたくしのイニシエーションハグを受けてください。これはね、ただのハグなんていう安っぽいものではないんです。ちゃんとムーの太陽の試合の時に、神輿に乗って入場してくるわたくしとかわさなければ効果が得られない。
ー神輿に乗ることが重要なんですね。
サスケ その通り! よくそこに気づいたね。
ーそれによってフォースが得られるような。
サスケ ですので、ムーの太陽祭にはぜひ足を運んでいただき、ハグをかわそうじゃないかと。仮に当日、足を運べないようでしたら、この大会はサムライTVさんで中継していただきますので、サムライさんの電波を通じてパワーをお送りいたします。
ーCS放送の電波でパワーが届くものなんですか。
サスケ ええ。そしてそのさいには、テレビのそばに壊れた腕時計を置いておいてください。
ーなかなか今の一般家庭に壊れた腕時計はないんじゃないですかね。
サスケ じゃあスプーンでもいい。それを置くと…あとは見てのお楽しみです。番組が終わったあとに何かが起こります。健ちゃんは当日の解説をしますよね? 番組の中でスプーンか腕時計をテレビの近くへ置くよう、呼びかけてください。
ーはあ。
サスケ そこで何かが…起こります。そして! それによって皆様が癒やされるのです。
ー腕時計やスプーン起こる現象が癒やしに通ずると。
サスケ 平たく言えば、驚きによって癒やされると。
ー……。
サスケ わたくし、この地球上でプロレスラーこそがやるべき役割というものに、やっと最近になって気づいたんです。
ーこのタイミングで気づいたと。
サスケ 思えば長い時間がかかりました。
ーで、その役割とは?
サスケ ……ま、それを知りたければ後楽園ホール大会をご覧ください。その日、わたくしからの重大なメッセージがあるでしょう。
ー自分のことなのに「重大なメッセージがある」と言い切らないんですね。
サスケ (スルーして)なんかねえ、ホントに最近、信者の集まりが悪いんだよね。うーん…もしかすると、俺に威厳がないのかな。
ーいや、そんなことないですよ。どこへいっても「マスター、マスター!」って熱烈に歓迎されているじゃないですか。
サスケ なので、ここいらでもう一度、リーダーシップを発揮しなければという思いですよ、今は。
ーこういうのは体育会系の部活とは違いますから、ゲンコツで首を縦に振らせるわけにはいかないですよね。となると、プロレスラーの信者の方々一人ひとりにどれほど本当の意味でマスターが受け入れられているかによります。
サスケ そこは信者選手の判断に任せますよ。何かを強制するようなことはしたくない。
ー出席率の悪いひとりである植木嵩行選手(大日本プロレス)は先日、画びょうを誤飲してしまうという目に遭いました。これもなんらかの影響によるものだったんでしょうか。
サスケ あれはわたくしが与えた試練ですよ。そこは自力で乗り越えてほしい。体内に画びょうが入るなんて、かなり厳しい試練ですからなかなか乗り越えるのは難しいでしょうけど、そこでわたくしが…。
ーいや、すぐに手術を受けて摘出され光の速さで乗り越えちゃいました。
サスケ ……ほほう…まあ……神の御加護ですね。
ー試練と御加護の両方を与えてしまうと。普通、どちらかじゃないですか。
サスケ こういうケースも中にはありますよ。
ーあとはセンダイガールズプロレスリングのDASHチサコ選手もタッグ王座から転落してしまったり、プロレスリングBASARAの関根龍一さんに関しては相変わらず単なるお調子者という不本意な見方をされ続けていたりしています。
サスケ それもまた、わたくしが与えた試練です。やっぱり集まりが悪いとね…でも、そこを乗り越えてほしい。
ーけっこう試練を与えるタイプなんですね。もっと寛大だという印象だったんですが。ウルトラマンロビンさんはどうしましょう。
サスケ ロビンさんは光の国というポジションがあるんだから頑張ってほしい。
ー頑張ってほしいって、試練は与えないんですか。
サスケ ロビンさんは友達だから、いいの。
ーわかりました。それでは50年スパンだと我々も生きているかどうかわからないので、この10年ほどの間でムーの太陽としてやろうとしていることをお話ください。
サスケ 喜んで! 間違いなく言えるのは、この10年の中でムーの太陽はますます大きくなっていきます。信者の選手も増え、信者のお客様も増え、さらにプロレス界における癒やしのポジションを確立します。どうしても勝負を争うわけですからギスギスしてしまいがちですが、見て癒やされるプロレスもあってしかるべきだと思うのです。
ーバラモン兄弟に水をぶっかけられて、癒やされるどころではないんですが。
サスケ (即座に)あれも癒やしです。
ーメチャクチャ迷惑がって…。
サスケ いーや、喜んでますよー。皆さん、元気になって帰っていきますんで。その癒やされた中でサークルに入りたいという方がいらっしゃいましたら、わたくしは広い心を持って歓迎いたします。
ー癒やしてもらいながら、ムーの太陽に入るつもりがない場合はどうなるんですか。
サスケ ああ、地獄に落ちるね(にっこり)。