鈴木健.txt/場外乱闘 番外編

スカパー!公認番組ガイド誌『月刊スカパー!』(ぴあ発行)のスポーツ(バトル)では、サムライTVにて解説を務める鈴木健.txt氏が毎月旬なゲスト選手を招き、インタビュー形式で連載中の「鈴木健.txtの場外乱闘」が掲載されています。現在発売中の2022年11月号では、第101回ゲストとして大日本プロレスのタッグチーム「大神」こと橋本大地&神谷英慶選手が登場。誌面では惜しくも載せられなかった部分を含めて大公開!!

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橋本大地&神谷英慶(大日本プロレス)x鈴木健.txt 場外乱闘 番外編

同じ場所にいきながら遭わず、
帰ってきて「俺も」って
なるのが大神なんです

橋本大地&神谷英慶(大日本プロレス)

違うやり方ながらそれでも
合う大神が居心地よかった

今年の「最侠タッグリーグ戦」は開幕を迎えた時点でエントリーチームの未定枠があったり、現時点(9月30日)で優勝決定戦の開催日が確定していなかったりという中でスタートしました。そのあたりの影響はありますか。

大地 どこでもやってやりますよ! たとえその場が商店街プロレスのリングであろうがにぎわい座であろうが、大きい会場じゃなくたって優勝戦は優勝戦ですから。

神谷 「何かをやるんだ!」となっているのが今の大日本プロレスで、その結果見切り発車のようになっているんだと思うんです。そういう状況を選手が不安がるのではなく、むしろ楽しんでやるぐらいにならないといけないと思っています。そこで不安を出したら、見ているお客さんも「大日本、大丈夫なの?」ってなっちゃうじゃないですか。試合を見てもらう上で、それはよけいなものでしかない。だから大地さんが言う通り、優勝戦の日が決まっていなくても自分たちがリーグ戦を勝ち進む上でそれに左右されることはないです。むしろ…。

大地 (神谷の喋りに割って入る)我々にとって今回のリーグ戦のトレンドは「頑張る」ですから。

お二人ともキャリア10年以上なのに、このタイミングで“頑張る”がテーマなんですか。

神谷 試合へ臨む直前に「今日も頑張ろう!」って声を出して言うようにしているんです。みんな、頑張るのが当たり前だからじっさいに声を出して言うことってないじゃないですか。そこをあえて「頑張る!」って言うんです。

大地 彼に関しては、確実に言っています。最低3回は言っているな。

神谷 最高で…何十回かは言っている。

あまり言うと言葉の価値が薄れませんかね。

大地 いやいや、言い続けることに意味があるので。反すうすることで周りに伝われば僕はいいと思っています。大日本も後輩が増えてきた中、僕らが頑張ろうと前向きにならなければみんなも前向きにならないじゃないですか。俺、言ってるよね?

神谷 言ってます言ってます。

大地 コメントでも私は言っております。

神谷 コメントじゃないところでも我々は言っていますし! 絶対に言わなきゃダメだって。

これはちょっと盲点でした。まさか大神のテーマが“頑張る”だったとは。

神谷 皆さんも一日のはじまりには「今日も頑張る!」って声を出して言ってみてください。絶対に頑張れますから。

ガンバレ☆プロレスの大家健さんばりに。

大地 そういう姿勢でやっているので、まだリーグ戦は始まったばかりですけどメッチャ前向きです。

神谷 だから、全部の参加チームが決まらないうちに始まっても、そこは自分たちが頑張れるかどうかだから気にもならなかったし。

結果的に18チームが2ブロックに分かれての実施となっています。公式戦が8試合というのも、ここ最近では長丁場確実です。

神谷 まあ…頑張る!

それで全部済ませようとしていないですか。

大地 いや、本当に頑張るだけですから! 僕はリーグ戦以外にもストロング(10・10札幌で岡林裕二のBJW認定世界ストロングヘビー級王座に挑戦)もありますから、もうすべてにおいて頑張るしかない。それら一つひとつを言葉にしていったら10回やそこらじゃ足りないですよ。だからこのインタビューの見出しは「頑張る」にしてくださいよ。

うーん…そんなありきたりな見出しでいいんですか。

大地 そのありきたりがないじゃないですか。(神谷に)みんな「こんなことを言ったら見出しになる」みたいに考えて、カッコいいことを言うじゃん。

神谷 言いますね。

大地 そういう中で俺たちのインタビュー記事の見出しは「頑張る」だからね。うん、わかりやすい。

神谷 その言葉にどういう意味があるんだろうって考えるのが当たり前になった中で、僕らは見た瞬間に伝わる。それが大神なんですよ。

では、すべての答えが“頑張る”だとわかったのでインタビューを終了いたします。ありがとうござ…。

大地 そうじゃないそうじゃない! ちゃんと聞いてくださいよ。

先ほどまでサムライTVの『速報!バトル☆メン』に出演していましたが、その中で大神を結成したきっかけを聞かれてお二人揃って「憶えていない」と言っていましたね。

大地 私が憶えているのは、岡林裕二がストロングのベルトを持っていて、なぜかいきなり「神谷と橋本で前哨戦(挑戦者決定戦)をやれ!」と言い出したんです。

神谷 なんで言われたんだろう?

大地 俺もなぜそう言われたかわからない。でも、やれと言われたからにはやるじゃないですか。その試合は私が負けたんですけど(2016年6月9日、新木場1stRING)、そのあとから組むことが多くなり、いつの間にかタッグになっていましたね。なので、きっかけはちゃんと憶えているんですが、どうして組むようになったかと聞かれるとこれといった明確な答えがないという。

神谷 本当に“いつの間にか”でした。いつの間にかしっくりしていて…長年連れ添うと忘れてしまうものなんですかね。

大地 神(カミ)が勝ったことで岡林裕二との前哨戦が続き、そのパートナーを自分がやる機会が増えた。それが続いているうちに、お互いが一番やりやすいパートナーになっていったんだと思います。

大地選手は大神の前に橋本和樹選手との「チーム大和」として活動し、神谷選手は浜亮太選手とBJW認定タッグ王座を獲得するなど、それぞれ別のパートナーがいたにもかかわらず、このようになっていったんですよね。

大地 あの時、和樹がケガで休んで復帰してからはジュニアでの闘いが中心になっていったこともあったし、こっちで(神谷と)組むようになってからも和樹とのタッグはやりやすかったんですけど、決定打になったのは私とタイプが一緒なんです。二人とも打撃からいくようなスタイルで、それがチーム大和としてのカラーにもなっていた。それが大神の場合レパートリーが全然違って、にもかかわらずここで何を合わせるかというのがすぐにできたんです。和樹とだとここで何をと考えた時にスタイルが似ているから同じ技になることが多かった。今なら、そこでもっと考えればよかったと思えるんですけど、あの頃はとにかくボコスカやればいいんだっていう若い考えで。そのうち、違うやり方でありながらそれでも合う大神が面白くなったというか、居心地がよくなっていったんですよね。

神谷 大地さんと和樹さんて、たぶん一緒の方向を見ていたタッグだったんだと思います。でも僕は大地さんとぶつかることがけっこうあって…叱られたりしますよね、大地さん。僕はわりと叱る側なんです。自分の方が1年後輩なのに。

大地 学年は(神谷が)1個上という。同い年なんで僕は上とも下とも思っていない。

神谷がデスマッチに出る時はほかの人と
組んでどうしたらいいかわからなくなる

明確な上下がなかったのがよかったのかもしれないですね。

大地 それはあるかもしれないですね。すっげー怒られたことあったし。

神谷 すげー怒ったんですよ。

なんでそんなに怒られたんですか。

大地 ……いや、それはここで言うべきことじゃない。まあ、試合で私が暴走しすぎて。

神谷 暴れ馬を乗りこなす騎手のように僕は怒ったりなだめたりして、今までうまくやってきたわけです。

逆のケースはないんですか。

神谷 大地さんが怒ることはないです。

大地 怒るってないよね。基本的に後輩の怒り方を知らないんで。僕、もともとZERO-ONEにいたじゃないですか。3年間一番下をやったんで、後輩の叱り方を知らないんです。

神谷 あっ、本当にごくまれですけど、ものすげえ怒ることがあった。

大地 それは、あまりにもそれってちょっとどうなの?という時だけ。

神谷 怒り方がヘタクソだなあって思います。

大地 だろうね。自分は後輩に叱る時って言うだけ言って終わりなんで。

神谷 相手の反応はスルーですよ。もうちょっとやり方あるだろうに…って思いながら見ています。それぐらい僕と大地さんは真逆であり、だからこそタッグとして機能しているんだと思います。

大地 お互いのマイナスとプラスが逆なんですよね。だから二人が合わさるとガッチリとハマる。たぶん、僕と神は目標にしてきた方、ずっと見てきて影響を受けた方が違うんで当然、見据えているものというか目標が違うものになる。タッグチームとして同じ道を歩いているのに、最終的なゴールは別々のところにあるような感じかな。

神谷 それが違いすぎるぐらいに全然違っているのを、自分たちもわかっているんですよね。

その状態で6年間続いているというのも面白いですよね。普通はゴールが違うとわかった時点でいつ道がYの字に分かれてもおかしくないはずなのに。

大地 確かにそうだ。

神谷 僕の感覚では、Yの字になる前の時点で、同じ方向には走っているけどそれぞれの道を歩いているんだと思います。それぐらいの違いを感じるので。

東名と新東名に分かれて東京から名古屋を目指しているような?

大地 ああ、そっちだ。進む方向も目指す場所も一緒だけど道筋は別々。ダウンタウンのようなものです。あのお二人も一人が飛行機で向かったらもう一人は新幹線でいくって言われるじゃないですか。

自分たちはダウンタウンだと。

大地神谷 (一瞬、停止)

大地 それはちょっと語弊が…。

神谷 いや、最高なたとえをするならそうです!

大地 巡業中のバスは一緒に乗りますけど、そういう意味じゃなくて。プロレス人生における目的地へのいき方がそれぞれ違うという考えです。

このへんで大神は終わりでいいかと思ったことはありましたか。

神谷 あります?

大地 ない。

神谷 それほど組みやすいんで。

大地 昨日の試合(9・29後楽園の岡林&チチャリート翔暉とのタッグリーグ公式戦に勝利)とか、マジで組みやすいなって改めて思ったもん。いつもそうなんだけど、あまりに組みすぎてそれが普通になっていたのが昨日、ふとそう思ってこれが阿吽の呼吸なんだなと。

神谷 あー、昨日はできていたよね。言葉がないのに意思の疎通はできているから同じことを考えていました。アプローチの仕方は変わっても、このあとにどうするかが同じ発想だったら最善の形にたどりついて、これが阿吽というものかと実感する。

大日本におけるタッグチームやユニットは比較速いサイクルで変わる中、大神は6年続いていますからね。

神谷 あっ、そうだ!

たまに「この人と本格的なチームをやってみたい」と思うことはないんですか。

大地 俺はないな。

神谷 大地さんは、僕が外から見ていて今、この人と組んでいるのはやりにくいだろうなってわかる時があります。すごい露骨に伝わってくるんですよ。

大地 それはあるかもしれない。神は大人だから合わせようとするけどね。でも、たまに神もあるよ。

神谷 ええっ、あります? 大地さんほど露骨じゃないですよ。青木(優也)を入れて3人で組んだ時があったんですけど、大地さんと青木は合わない。

大地 俺は合ってると思ったんだけどなあ…あの、ここ(大神)が合いすぎちゃうから、ほかがどれほどのものなのかわかんないんですよ。彼がデスマッチに出る時は、僕の方はほかの人と組むことになるんですけど、試合中にどうしたらいいのかわからなくなる時がけっこうあって。あれ? ここは神谷だったら戻ってくるのにいっちゃうのかよ!みたいな。

神谷 あー、そういうのはあるでしょうね。

大地 よくないですよね、それって。でも、これって阿吽じゃないよなって思っちゃう。タッグチームって、そういうのも含めてどれほど機能するかっていうところでの勝負事だと思うし。

神谷 僕は最初から、そりゃ大地さんとの時とは違うよなって思いながらやっているんで。

大地 大人ですよ。

神谷 それが大前提としてあるから、それじゃあここは自分がどうするべきかって考えてやりますよね。

大地 大人だね。

ほかのチームにはない、大神ならではのものといったら何になりますか。

神谷 それが先ほども言った属性の違いになるんだと思います。似た者同士が組むケースの方がタッグチームの場合圧倒的に多い中で、僕らはそれじゃない。

大地 アストロ(ノーツ=野村卓矢&阿部史典)はまさにそう。

神谷 あの二人は似た者同士。

大地 それを言葉にしてプレゼンするのは難しいんですけど。

感覚的なものだからそうでしょうね。

大地 ……愛だね。BJWタッグのベルトを獲った時も「神谷との愛の結晶」という言い方をしたんですけど。僕がコロナにかかって、戻ってきてすぐにタイトルマッチという不利な状況で獲ってくれたのが彼だったからそう言った。ここからは神の足を引っ張らないように調子を上げていかなきゃいけないなって思うようになって、これは愛の結晶だなと。

神谷 僕は「この時代にあってコロナに負けない橋本大地」っていうのを、明確な形として出したかったんです。

大地 僕にベルトを巻かせたいって言ってくれて。それで本当に巻かせてもらった。

神谷 あれが初めてのタッグのベルトだったんですよね。

大地 あっ、そうだ!

2016年に組み始めて、その間に最侠タッグリーグ戦には2度優勝しているにもかかわらず、タイトルを獲得したのは2021年でした。

大地 リーグ戦に優勝しているのに、何5年もかかってんだよ!ってなりますよね。

神谷 他団体(全日本プロレス)のタッグリーグ戦(世界最強タッグ決定リーグ戦)でも準優勝しているのに、ベルトはあと一歩届かなかった。そういう中で大地さんがコロナになったことでベルトを巻いてもらいたいなと思ったんです。

大地 愛が強いでしょ。

神谷 お互いがお互いを思いやる気持ちは、おそらくほかのチームより優っていると思います。

アストロノーツはお互いを思いやっていないんですかね。

神谷 思いやってはいるんでしょうけど、自分の楽しさを優先してしまうようなタイプじゃないですか。そのための友達という関係。

大地 高校時代の友達みたいな関係だよね。

神谷 僕らは大人の思いやりができるチーム(ニコニコ)。

タッグって、夫婦よりも
バッテリーなんだと思います

大人を強調しますね。2021年以後は大神、アストロノーツ、関本大介&岡林裕二の3チームだけでBJW認定タッグ王座が行き来しています(現王者組は野村&阿部)。この現状をどうとらえていますか。

大地 だから今回のタッグリーグで、その領域に入ってくるようなチームに出てきてほしいです。そろそろ出てきてくれないと、僕らも面白くないしお客さんも興味を持てないだろうし。ベルトを獲ってもあとの2チームしか出てこなかったら…。

見る側からすれば「やっぱり」となるでしょうね。

大地 そうなんですよ。だからほかのチームが出てきて、なんならベルトを持っていってほしいんです。そこに僕らが挑戦するし、そういうチームであれば僕らも挑戦を受けるし。

現在、神谷選手はBJW認定デスマッチヘビー級王者として、ストロングBJとの二刀流でやっていますし、もちろん大地選手も世界ストロングヘビー級のベルトを狙っている。それぞれがシングルプレイヤーとしてやるべきことを持ちながら、タッグという還る場所があるのは、いいことではないかと思うんです。

神谷 あー、意識していなかったですけどその通りですよね。巡業とかでも部屋が一緒になる場合が多いので、必然的に同じ行動になってご飯も二人で食べることが多くなる。

大地 応援してくれる人が一緒だったりとかね。ちょっと前の広島巡業の時、試合のあとにイベントがあった関係で残ったことがあったんです。それで残り組はイベントまでは自由時間だってバラけて、みんな単独行動になって僕は厳島神社にいった。島にいく船に乗って、一人で回って帰ってきたら…(神谷も)いってたんですよ。

神谷 僕は違うルートで港までいって、船に乗ったんですけど、その間一度もカチ合わなかったんです。それでイベント会場に集まった時に今日はここにいってきたんだって報告し合ったら、二人とも同じ島にいっていたという。別のルートなのに、向かう方向は一緒だった。

大地 それでさっきの話につながるんですよ。

神谷 違うことをやろうとしても目的地は一緒になる。どこかへいってきて、帰ってお土産を渡したら「そこ、俺もこの前いってきたよ」ってなるようなチームなんです。

大地 同じ場所、同じ島にいっていながらそこでは遭わず、帰ってきてから「俺も」ってなるところが大神なんですよね。

ほかだったら現地で遭うからこそタッグチームなのに。

神谷 そういうことも含めてプロレスにおける“タッグ”というものを楽しめています。

大地 うん、タッグって面白い。

神谷 タッグって、夫婦というよりもバッテリーなんだと思います。

大地 ああ、バッテリーね! でも、それも披露宴とかで言うやつじゃないの。

神谷 勝ちへの共同作業なわけですから…。

大地 それも披露宴で言うやつ。

神谷 そっちの方に持っていってもらってもいいですよ! 共同作業って何も恥ずかしいことはないですよ。

その共同作業の幅をより広げるべく、大地選手がデスマッチに足を踏み入れるというのは…先ほどの『バトル☆メン』出演中も神谷選手がストロングとの二刀流のメリットを熱くプレゼンしていましたが、二刀流に大地選手を誘いたいんですか。

神谷 いえ、そこは考えが一緒じゃなくていいと思っています。

大地 僕はあれを聞いていて、デスマッチをやろうよと誘っているようには聞こえなかったです。ただデスマッチにはこういう素晴らしさがあるんだよというのをプレゼンしているだけで、僕に言っているのではないと思いました。ハードコアをやりたいという意志は自分の中にあるけど、そこは1.5刀流でいいんですよ。もちろんハードコアからさらにデスマッチまでいけば大神としても幅は広がるかもしれないけど、それだと僕がぶれるし。神の方はなんとでもできる人なんで、それでもチームとしての幅は広げられると思う。

それまでストロング一本だった神谷選手がデスマッチもやろうと思った時、大地選手に相談はしたんですか。

神谷 してないですよ。勝手にやりました。僕は、そこで言わなくてもうまく大神を続けられると確信めいたものがあったので。

大地 じっさい、彼がデスマッチにいったからといってストロングが疎かになっているわけではないじゃないですか。

そこがきっかけとなって、それこそ別々の道に向かい出す可能性もゼロではないので、どうだったんだろうと思ったんです。

神谷 言った方がゴチャゴチャなりそうじゃないですか。

大地 それは偏見だよ!

神谷 ゴチャゴチャ言わなかったとしても、そこをよけいに意識しちゃうかもしれないので、言わなくていいと思ったんです。それで今、困っていることもないし。

バンドで言うところのソロ活動みたいなものですかね。

大地 そうですね。そこに正解か不正解かなんてないんですよ、彼の考えなんだから。それが大神です。

神谷 お互いの考えを尊重する。その上で僕が合わせる!

強調しますね。

大地 試合では技とか全部僕が合わせているのに。

神谷 あっ、うっ…いや、それは本当。技のタイミングとか全部大地さんが合わせている。考えは僕がいつも持っていくつもりでいるんですけど、技のタイミングに関しては100、大地さんです。

実務とプラン。

神谷 そういうのを分けているからうまくいっているんだと思います。アストロノーツも野村が好き勝手に実務をやって、阿部ちゃんがプランを考えている。だからうまくいっているんですよ。

そういう中で最侠タッグリーグ連覇を目指していると。

大地 このインタビューが出た時点でもどこで優勝戦をやるか決まっていないかもしれないですよ。来年になっているかも。

2022年のリーグ戦なのに優勝戦は2023年。

大地 それでもいいんですよ。我々は頑張るだけですから!