鈴木健.txt/場外乱闘 番外編

スカパー!公認番組ガイド誌『月刊スカパー!』(ぴあ発行)のスポーツ(バトル)では、サムライTVにて解説を務める鈴木健.txt氏が毎月旬なゲスト選手を招き、インタビュー形式で連載中の「鈴木健.txtの場外乱闘」が掲載されています。現在発売中の2022年12月号では、第102回ゲストとしてみちのくプロレス・ムーの太陽のマスター、ザ・グレート・サスケ選手が登場。誌面では惜しくも載せられなかった部分を含めて大公開!!

※『月刊スカパー!』(ぴあ発行)の定期購読お申込はコチラ
※鈴木健.txt氏 twitter:@yaroutxt facebook:facebook.com/Kensuzukitxt

ザ・グレート・サスケ(みちのくプロレス/ムーの太陽)x鈴木健.txt 場外乱闘 番外編

前田日明さんに
いただいたアドバイス。
まだまだ勉強しなければ

ザ・グレート・サスケ(みちのくプロレス/ムーの太陽)

普段は負けてばかりなのに
宇宙大戦争は勝率が高い理由

今年も「宇宙大戦争」は無事おこなわれるということでよろしいのでしょうか。

サスケ はなはだ不本意ながらそうなってしまいましたね。2日前のことですよ(10月24日取材)、みちのくプロレスの道場マッチでわたくしと組んでいたプリティ太田が勝手に開戦を宣言したんです。

ブリーフ姿の怪しい男が持ってきたヘルメットを被るや、突じょ裏切りバラモン兄弟とマスターをボコボコにしたという話は小耳にはさみました。

サスケ 想像もつかないことが発生しましたよ。ブリーフ男が言うには「改造ヘルメット」というのだそうですけど、それを被らされたプリティがバラモン兄弟についてしまい、揚げ句の果てには宇宙大戦争を開戦させるとか…その心は「地球はすべて俺のものだ!」ということを言っていたのでしょう。

それもまたかなり膨らませた解釈ですね。

サスケ うん、ひらたく言っちゃうと地球征服ね。

宇宙大戦争17年目のタイミングで地球を征服したくなったんですか。

サスケ そう思うでしょ? だからわたくしも驚いたんですよ。まさかあのプリティ太田がそんな大それた野望を抱いていたとは。

予言者であるマスターでも読めなかったと。

サスケ うん、読めなかった。人の移り気は予言の対象外だからさ。

その改造ヘルメットですが、ほかに何か類似品のようなものがあったら我々も想像しやすいのですが。

サスケ ざっくりとしたイメージで言うと、ショッカーに改造手術を施された藤岡弘、さんかな。

本郷猛って、ヘルメットのようなものを被らされて改造されたんでしたっけ?

サスケ 方法は違ってもあれに近いものだとわたくしは見ました。

ということは…こう言ってはアレですが、マスターは絶賛孤立中ということ…。

サスケ (さえぎり)うん、孤立中孤立中! ひとりムーの太陽ですよ。まあ、信者選手はまだまだいますから。虎龍鬼さんとか、ウルトラマンロビンさんとか。

モブ…。

サスケ (さえぎり)ゴージャス松野さんとか。

今あげた3人は戦力になるのでしょうか。

サスケ なら…(勢いで言いかける)…なるね! 頑張ってもらわないと。というわけで、孤立したまま宇宙大戦争をやらなければならないという未曽有の事態となってしまいました。まあ、売られた喧嘩は買いますよ。

人類の歴史は戦争の歴史などと言いますが、百年戦争は別として16年続いた戦争となると長引いてしまっていますよね。

サスケ 強いてたとえるなら、中東でくすぶり続けている火種のようなものですよね。宗教という言葉も今はデリケートになってきて言いづらいんですけど、信じているものの微妙な違いが紛争を生み出す。それを今、体で感じていますよ。

同じ信仰でありながら方向性の違いによっていがみ合うことになるという。

サスケ まさに今のムーの太陽がそうじゃないですか。

ムーの太陽って宗教団体ではなくサークルでしたよね。

サスケ もちろんサークルです。ただ、いがみ合うようになった理由のたとえとしてあえて宗教を例に出させていただいた次第です。だから…日本の中東が東北になっちゃったのかな。

中なのか東なのか北なのか方角がわからなくなってきました。

サスケ 聖地・エルサレムならぬみちのくにとっての聖地・矢巾もあることだし、そういうとらえ方もなきにしもあらずなのかなって。

あるともないとも言わず「なきにしもあらず」と表現するあたりが、政治家ムーブですね。

サスケ こんなに長く続けるつもりなんてまったくなかったですから。皆さんもおわかりいただけていると思いますが、宇宙大戦争は第1回で終わって平和になるのがわたくしにとっての一番の願いだったんです。それが、どういうわけか毎年この時期になると始まってしまって、気がつけば16年ですよ。

毎年、そのつど宇宙大戦争に勝って平和を守ってきたにもかかわらず、時間が経過すると揉めてしまいます。

サスケ だから、あえて言いましょう! 今年こそ宇宙大戦争を終わらせます!!

いやいや、そんな特別感を出して言っても毎年聞いている言葉ですから。

サスケ いやいや、今年こそと言ったのは理由があるんです。とても現実的な問題なのですが、わたくしの体がこれ以上持たないです。

あー…毎年あんな目に遭っていたら今もリングに上がり続けているだけでも奇跡ですよ。

サスケ ただでさえ、わたくしはこの間に16もトシを重ねたことになるわけで。老兵は去るのみ、新しい酒は新しい革袋に盛らなければなりません。

せめて和桶で突っ込んだり、高いところから叩き落されたりするのを回避すればまだ続けられたかもしれません。あれはなんとか回避できないものなのでしょうか。

サスケ 戦争で壮絶な戦いは避けられませんから。本当に体を張った16年でした。でも、これでその戦いも終わりです。

この16年間の戦績を調べたのですが、勝率はすこぶるいいですよね。16回中15勝1敗で、15勝中のはしたろう選手とウルトラマンロビン選手が1度ずつ勝ったのを除けば、13勝はマスターご自身があげています。この異常なまでの勝率はいったいどこから来るのでしょうか。

サスケ これは明かしちゃっていいのかなあ…あまり公にはしてこなかったですけど、自分自身のコンディションのピークを毎年12月に設定して一年間調整を続けてきたのが大きいです。

それは気づかなかったです。それ以外の11ヵ月は?

サスケ ハッキリ言っちゃうとリハビリです。だからさ、普段のわたくしって勝率悪いでしょ?

ああっ、確かに今年も今成夢人選手との一騎打ちで負けたりみちのく7・1後楽園でもダンプ松本選手に惨敗を喫したりしていました。言われてみれば普段のマスターはあまり勝っている印象がないです。

サスケ ほらね? 言った通りでしょ!(なぜか嬉しそう) 昨日(10月23日)も男気チャンピオンシップで大和ヒロシ選手に負けてしまいましたし。今年もけっこう負けたねえ!

でもそれは12月に照準を合わせていたからだったんですね。

サスケ 本音を言えば一年を通じてベストコンディションでいたいし、それによってわたくしも勝ちたいですよ。これほどのキャリアを重ねても、リングに上がり続ける限りは勝ちたいし、負けたら悔しい。でも、これまでの宇宙大戦争の中でわたくしの体はボロボロです。

掛け値なくボロボロです。

サスケ そうなると一年でもっとも体を張る必然性のあるところに照準を絞らざるを得なくなる。あのう、宇宙大戦争で勝率がいいって言われたじゃないですか。わたくしの感覚では、戦争に勝利などというものはないんです。あるのは勝つか負けるかという次元ではなく守れるか守れないか。

戦争に勝者などいないというのは真理です。

サスケ だから勝ちたいという私利私欲を超越したところで戦っている。それに身を投じる限りは、ほかの11ヵ月で勝ちたいという欲さえも犠牲にしなければならないんです。和桶で突っ込んで大ダメージを負ってもそこから逆襲できるのは、11ヵ月間のリハビリがあってこそなんです。だからね、よく言われるんです。「サスケさん、応援しています! 応援しているからこそもっと勝つ姿が見たいんです」って。心苦しいですが正直、今のわたくしでは厳しいんです。年間で計画立ててやっていることを崩してしまうと、地球の平和そのものを守れなくなってしまいますので。わかってくれとは言いません、そういう声も本当にありがたいです。でもね…うん、今日はちょっと本音を明かしすぎちゃったかな。

バラモン兄弟と拗れたのは
飲み会に誘わなかったから

1年間響くダメージを毎年12月に受けても欠場することなくリングに上がり続けているとあれば、誰も文句を言わないでしょう。昨日の今日なので現時点では当日はどう戦うか見えていないと思うんですが、孤立する中でこうしてみようかという考えがありましたら聞かせてください。

サスケ まあ、こうなったら幅広く助けてくれる人を呼びかけたいですよね。あまり自分の方から力を貸してほしいという呼びかけは今までしてきませんでした。それは、この過酷な戦争にほかの人たちを巻き込みたくなかったというのがあったんですけど、今回に関してはそうも言っていられない。先日、TAKAみちのく選手の30周年記念大会に出たんですけど(9月12日、国立代々木競技場第二体育館)、それがきっかけで彼とも連絡を取れるようになったんです。

連絡が取れるようにって、今まで取れていなかったんですか。

サスケ ツイッターも別にフォローし合っているわけじゃないし、連絡先がわからなかった。

普通に団体事務所へ連絡すれば済むことじゃないですか。

サスケ いやいや、わたくしはただの一兵卒ですから、そのようなことをするような立場にありませんので。でも、直接連絡できるようになったので、彼に助けを求めてみようかと思っているんです。といってもTAKA選手本人が参加するのはリスクが大きいと思うので、JUST TAP OUTの若い選手で誰かいいのいないかね?みたいな感じで。

そうやって信者以外の助けを借りないと太刀打ちできないのが現状だと。それにしても、バラモン兄弟との仲たがいも長期化してしまっていますよね。

サスケ それがまさに先ほど出た、信じているもののズレであり、またそこから生じるわたくしに対する誤解がなかなか消えない。この1年以上、わたくしはそれをどうにか元に戻したいと思って彼らと対戦してきたんですが、考え方を変えるまでにはいたっておりません。ただ、どんなにわかり合えずとも彼らは今でもムーの太陽の一員です。地球の平和を守る目的とともに、わたくしが願っているのはムーの太陽が元の関係に戻ること。

あれほどの仕打ちにあっても「やーめた!」とはならないんですね。

サスケ ならない! わたしは彼らに目を覚ましてほしい…それだけなんです。

慈悲深すぎですよ。なんでここまで誤解が深くなってしまったんでしょう。

サスケ うーん…いろんな発言が彼らからは出ていますが、思い当たるきっかけの一つが、わたくしがいつも飲み会をやりすぎていると。それがあの兄弟に不信感を抱かせてしまったようなんです。

そんな些細なことがきっかけなんですか!?

サスケ 確かに彼らを飲み会にまったく誘わなかったんです。それが癇に触ったんじゃないかな。

それだったら誘えば一発で解決するんじゃないんですか。

サスケ いや、彼らとはいまだに連絡を取る手段がなんですよ。

ならばリング上で対戦した時に直接伝えれば。

サスケ うーん、すでにその段階は過ぎちゃいましたねえ。今はもう何を言っても聞いちゃくれない状態ですから。拗らせに拗らせた結果、心を固く閉ざしてしまいました。

そもそもなんで彼らを誘わなかったんですか。

サスケ いや、だから連絡が取れなかったから。

なんか、話を聞いているといろんな人と連絡が取れないですよね。

サスケ まあ、理由がなんであれ確かに兄弟を誘わなかったのは後悔しています。わたくしとしたことがちょっと迂闊でした。けっこう飲み会に参加するファンの皆さんからも「バラモン兄弟と飲んでみたいです」っていう声はあがっていたんですが、なんとなく先延ばしにしちゃいましたよね。逆に大和ヒロシ選手とかは毎月来てくれたりしているんですけど。

まあ、大和選手なら呼ばなくても駆けつけると思います。

サスケ そういうのにわたくしが甘えてしまったんでしょうね。

これほど修行を積み達観しているマスターにも甘えが。

サスケ 甘えちゃったねえ。だからこれはもう、リング上で戦ってわかってもらうしかない。彼らにも言い分はあるでしょうから、それをすべて受け入れた上で元に戻りたい。そして、プリティ太田選手とも元に戻りたい。

裏切られたというのに…他者を思う気持ちが深いですね。

サスケ それがマスターと呼ばれるゆえんですから、自分で言うのも恐縮ですけど、ウフフフフフ。

ご本人が望んだわけではないにせよ、宇宙大戦争は日本のプロレス業界における一大ブランドとして確立されています。

サスケ そこはよく言われるんですけど、わたくし自身はそういった自覚がまったくないんです。ただ、一つ言えるのはもはや“プロレス”とも違うコンテンツになっているのではという思いもあります。この数年、みちのくプロレスの後楽園大会は夏期と12月に年2回開催しているわけですが、お客様の層が違う感じがするんです。12月の方に来てくださっている皆様は、あまりプロレスを見るという姿勢で来ていないんじゃないかって。

キッパリと「宇宙大戦争」なるものを見にいく感覚で集まっていると。

サスケ 皮膚感覚でわたくしはそう解釈しています。

じっさい、ザ・グレート・サスケ=宇宙大戦争という認識でしょうね。逆にこれがなかったらこの16年間、マスターはどうなっていたのか。

サスケ ただのしがない遊び人のサッちゃんですよ。コロナ前にアメリカのGCWで出逢ったジョーイ・ジャネラも宇宙大戦争をだいぶ研究していて、海の向こうにまでこんなにも影響及ぼしていたのかと驚いたんです。

ジャネラは小学生の頃に大仁田厚vsザ・グレート・サスケの時限爆弾デスマッチを見てとてつもない衝撃を受けプロレスラーになった男ですよね(詳細は→https://www.ddtpro.com/news/18660)。マスターのことを「アンクル・サスケ」と呼んでいました。

サスケ そうそう、わたくしも甥っ子として認めましたよ。そんなにも影響を与えるようなことでもないんだけどなあと思いつつも、そういう世代の選手のところにわたくしの方からどんどんいくようにしたいですよね。

日本、アメリカに限らず世界中にいるでしょう。そうやって信者を増やしていくと。

サスケ うん、まあ、そこは自然体で。ただし、ジャネラはムーの太陽信者として認めます!

本人が聞いたらいたく喜びますよ。

サスケ そうやって海外の信者選手を増やしていけばバラモン兄弟も考え直してくれるでしょう。ジャネラが宇宙大戦争に出たら一発で終結ですよ。

外道選手とのチーム結成は
「ニヤリ」で過去が吹き飛んだ

影響を与えたという点では、2月にガンバレ☆プロレスで対戦した今成夢人選手も2015年の「ザ・グレート・サスケの大予言」で2016年にブレイクするプロレスラーとして予言されながら、それに応えることができなかったことを払しょくするべく一騎打ちで対戦して、マスターから勝利をあげるという物語もありました。

サスケ あれもブレイクしたねえ、試合のあとも含めてさ。映画にも出演したんでしょ?

『愛してる!』という映画で、エキストラではなくちゃんとセリフもある役どころに抜てきされました。

サスケ プロレス関連ではない映画だからねえ。すごいでしょ? やっと予言が成就したね。

7年もラグがありますけど。

サスケ いやいや、本人の努力のなせる業ですよ。強いて言うなら、もっと努力すればもっと早く成就できたけど、予言は早さを競うわけじゃないからさ、最終的にその通りになればいいんですよ。ガンプロのベルトも獲ったんでしょ? わたくしの言った通りになった。

厳密には「DDTのKO-D無差別級王座を獲得する」という予言でしたが。

サスケ そんなのは微々たる誤差にすぎないですよ。今成選手も満点、わたくしの予言も満点。彼はもっともっといくね。

影響を受けた世代が思い入れを持ってザ・グレート・サスケに向かってくる時代になったわけです。

サスケ いやいや、わたくしなんぞ、自分自身が勉強中の身ですから。

こんなにキャリアを積んでいながらいまだ勉強中だと。いったい何を勉強しているんですか。

サスケ プロレスというものを、ね。

抽象的ですね。

サスケ 先日、佐渡ヶ島で試合をしてきまして、その大会にゲストとして前田日明さんが呼ばれていたんですけど、そこで前田さんのプロレス愛をすごく感じたんです。あそこまで総合格闘技に携わり発展させてきた方が、今でもプロレスのことをちゃんと見ていて、我々後進のことを気にかけてくださっていた。大会当日も全部の試合をご覧になられていて、アドバイスをくださるんです。

マスターも前田さんからアドバイスを? どのようなことを言われたのか興味深いです。

サスケ うん、まあ…頑張れと。

同じ「頑張れ」という言葉でも前田さんが言うと重みが違ったでしょうね。

サスケ 普通、これほど年齢が離れていたら若い選手の試合なんて見ないし、アドバイスしたところでなんの得にもならないじゃないですか。そこまで広く目配せするなんて、すごく勉強していなければできないことです。そんな前田さんを見たら、自分なんてまだまだ勉強が足りないってならない方がおかしいですよ。それが後楽園とか東京じゃなくて、佐渡で実現するっていうね。貴重な空間でしたね。

貴重な空間といえば、先ほども話に出たTAKA選手30周年記念試合で外道選手とチームを組んだじゃないですか(TAKA&CIMA&カズ・ハヤシvsサスケ&外道&ディック東郷)。私の記憶ではユニバーサルプロレス時代も含めてお二人が同じコーナーに立ったのを見た記憶がなかったのですが。

サスケ わたくしも思いつかないので、もしかすると初めてだったかもしれないですよね。ユニバ時代、みちのく時代もさんざん闘ってきましたから。

仲間割れすることなくスムーズに機能していました。

サスケ わだかまりのようなものはなかったですね。外道さんがリング上でニヤリとした瞬間があったんですけど、あそこですべての過去が吹き飛びました。あのニヤリにやられました。控室でも普通に会話したし…昔話よりも今の話になりましたよね。リング上でも、連係をやる時に声をかけてリードしてくれたのは外道さん。やっぱり永遠の尊敬すべき先輩だなと。

邪道選手は?

サスケ それは話が違ってくるね。邪道さんとのわだかまりは消えないねえ、ガハハハハハッ! ありきたりの言葉ですけど、プロレスは人生の縮図ですね。長く見続けるほど得をするって言いますけど、それを実感しちゃったもんなあ。だからね、リングに上がり続ける限りは自分自身が想像もできないことに出逢えるんでしょうね。

歴史を重ねてきた者でなければありつけない、いいことが。

サスケ そういうのも含め、宇宙大戦争は今年で終結しますけどプロレスラーとしてはまだまだ生涯現役を続けたいです。まだ何もやり遂げていないですから。

おびただしいほどのベルトを獲得しているのに、何もやり遂げていない!

サスケ この前、数えてみたら22タイトルぐらい獲っているんですよね。だから今後の目標は、その22本のベルトのすべてにもう一度挑戦したい!

うーん、そのうちのいくつかは消滅して現存していないタイトルもありますよ。

サスケ そうなの? じゃあ、今も残っているタイトルのすべてということで。

©みちのくプロレス

一度獲ったベルトにもう一度挑戦したい理由は?

サスケ 悔しいじゃないですか、せっかく手に入れたのに手元にないのは。

シンプルすぎる動機ですね。

サスケ 数を思えば長期的な目標になりますよね。わたくし現在53歳ですが、同じタイトルを獲りにいくわけですからこれから53年かけて目指しますよ。

その中には新日本プロレスのIWGPジュニアヘビー級王座もあります。

サスケ そこはケガをしっかり治して完ぺきな状態にしなければ獲れないから、IWGPジュニアに挑戦するのは70歳ぐらいかなあ。

我々はあと17年待たなければならないのですか。

サスケ 待ってくださいよー、そこは。

見たいので待ちます。

サスケ そういう新たなるステップに向かわなければならないからこそ、今年で宇宙大戦争を終結させます。

そうなんですか…いや、このインタビュー連載でフジタ“Jr”ハヤト選手が一度は宇宙大戦争に出てみたいと切実に訴えていたんですが。

サスケ そうなの!? それは申し訳ないとしか言いようがないな。ハヤト、すまんかったってところかな。なので2023年からは“戦後サスケの時代”という感じでやっていきます。ここからわたくしの新たなるプロレスラー人生が始まりますよー。なぜならば…これが、運命です!

©みちのくプロレス